
占術家だけでなく、各ジャンルのプロフェッショナル総勢28名が登壇し、大盛況で幕を閉じたオンラインイベント「占いギャザリング~占いの現在・過去・未来~」。トークセッションは全部で13枠、9時間におよんだその内容を紹介しましょう。
「ファッション誌と占い」
- 青木良文(ファッション&占いエディター)
- 富永亜紀(エル デジタル クリエイティブリード)
占いの言葉に救われた経験を持つ青木良文と、占いはツールとして面白いと感じ編集に携わる富永亜紀が、ファッション誌の編集者からみた「今求められる占い」について語った。悩んだとき人や環境を変えることは難しいが、自分を変えることはできる。そのきっかけを与えてくれるのが占いではないか。不安に思うとき、せめて足下を照らす灯があれば一歩前に進める。誰も言語化してくれない気持ちを言葉に落としてくれるだけで晴れることもある。今求められているのはそのような共感し、寄り添う占い。ファッションやコスメと掛け合わせれば日常に取り入れられるので、その提案することがファッション誌の役割だという。ファッション業界で引く手あまたの青木の占いの秘密にも迫る。
「思考ツールとしてのタロット」
- いけだ笑み(占術家)
- 米光一成(ゲーム作家・デジタルハリウッド大学教授)
ゲームの設定として出会ったタロットを思考ツールとして活用しているというゲームデザイナー米光一成といけだ笑みの対談。米光はタロット鑑定を実践する中で、占われるより本人がカードを読んだ方が的確なことに気づき、思考ツールとしてのタロットを提案。いけだも他人のフィルターを通して荒くなったものを受け取るより、自分で直接図象に当たった方が早いと言う。ランダムに引いたカードを「師匠」と「魔獣」と名付け、心の対話をしようという米光の提案にいけだは、未分化な状態から分離してこの世に生を受けるということは、自分が何者かを知るためであり、3番目の存在があることは理にかなっていると賛同。引きだけではなくパズル的に考え構築したものから占うカードゲーム「荒野へ」も占いを思考ツールとして活用する画期的な試みと言えよう。
「テレビに出るには
どうすればいい?」
- 坂田栄治(プロデューサー、映画監督)
- オッティモちゃん(占い天使)
- ますかた一真(占い芸人)
- 溝上雅俊(株式会社Luck Out取締役)
細木数子出演の「ズバリ言うわよ!」の総合演出・坂田栄治が、占い芸人ますかた一真と占い天使オッティモちゃん、クセありの2人を斬った。占いをするのとテレビに出て占うのは全く別物、占う相手だけでなく視聴者にも面白いと思わせなくてはいけない。そのためにはまず「つかみ」で興味を引いて、話す内容を整理し、順序立てて話す。テレビで面白い話をするには、普段から考える癖をつけて面白く話す練習をしなければダメ。また、テレビに関係なく、人に何か伝えるときはしゃべりも視線も本気で心をつかみにいかないと言葉に力がなく伝わらない。外れることを恐れずどんどん予言することの大切さなど、厳しいながらも愛のあるアドバイスが矢継ぎ早に飛び出す濃厚な30分となった。
「宗教・占い・心理学」
- 鏡リュウジ(占星術研究家、翻訳家)
- 加藤大志(服部天神宮神主)
- 名越康文(精神科医)
ブッダは自らを医者に治せない病を治す医王と名乗り、世界最古の精神科医はシャーマンであると言われるように、占い・宗教・精神医学はかつて同根であった。占い・精神医学・仏教は言葉で働きかけていくものであり、転移・逆転移が起こりやすいなど共通点が多い。近代の占いが、かつての神託ではなく、クライアントの自由意思を尊重するカウンセリングになったからだ。Divinationであったころの占いはアニミズムに根差す神道と共通する点が多い。おみくじは古代の占いである亀卜の名残だという。神道は低俗宗教に分類されがちだが、言葉ではなく背中や所作、神社の構造体によって神の存在を伝えるノンバーバルな癒やしといえる。占いにおいても占星術のような高度に構造化された占いとDivinationとしての占い、その双方を行き来することが大事ではないかと鏡は提言した。鼎談のテーマは多岐にわたり、めくるめく知の時間であった。
「占いを学ぶ」
- 中園康弘(バランガン代表)
- たなかせいこ(フォーチュンカード・マーケット運営責任者)
- 長谷川晃一(占いアカデミー運営)
占い館バランガンで働くことを前提としたスクール「バランガンメソッド」の中園康弘、フォーチュンカードマーケットを主催するたなかせいこ、暗記なし・短期・わかりやすいを旗印とする占いアカデミーの長谷川晃一の鼎談。長年現場をみてきた中園は、対面鑑定で重要な要素は80%がコミュニケーション能力で占術知識は残りの20%であり、傾聴、表情や雰囲気の作り方などを学ぶことでコミュニケーション能力は上達させることができるという。「占い好きで集まりたい」から始まったF C Mは受講者同士のつながりができやすいとたなか。共に学ぶ仲間や学んだことをリフレーミングするためのロールプレイは重要だという点で3人の意見は一致した。オンライン講座を最大限に活用する方法など話は現場のリアルな声が満載のトークセッション。
内輪話はどうか、と
レポートっていうか、あらすじ?
当日、拝聴させていただきました。が、本当に内容が濃くて…。仕事の片手間にと思ってつけていたんですが、仕事が手につきませんでした。
「虎の穴の秘密」での、伝わる言葉を使うっていいですね!
当日も視聴させていただき、アーカイブでも楽しんでます!
ギャザリング参加したかったけど平日だったのとちょっと気軽に出せる金額じゃなかったのが…。暮れの酉さんのセッション聞きたかったです。1セッションづつでの販売とかしてくれたら買ったのですが。