
占術家だけでなく、各ジャンルのプロフェッショナル総勢28名が登壇し、大盛況で幕を閉じたオンラインイベント「占いギャザリング~占いの現在・過去・未来~」。トークセッションは全部で13枠、9時間におよんだその内容を紹介しましょう。
「占いギャザリング」
レポート
「占いの未来」
- 鏡リュウジ(占星術研究家、翻訳家)
タイトルは1987年に刊行されたアンソロジー『The Future of Astrology』から着想を得ている。占星術に明るい未来を見ていた1970年代から紀元前1世紀までさかのぼり、占いが受けてきた批判の歴史を振り返る。占星術は興隆するたび糾弾されてきた。占いブームの再来と言われる今だからこそ、あるいは占いを学びたいという人が増えている今だからこそ、占いそのものを客観的にみるためにも占いを相対化するする視点が必要だと述べた。
が、「Astrologers are basically good people」という言葉で締めくくられたその論調は決して悲観的なものではなく、同じ占いを愛する者として聴講者への全幅の信頼が込められていた。
「こわくない東洋占術」
- 暮れの酉(占術家)
- そまり百音(占術家)
- 雨宮零(東洋占術師)
幼少の頃から占いに親しんできた3名が”推し”の占術、東洋占術の強み、「こわさ」を乗り越える方法などを紹介した。東洋占術の魅力は、結果を導き出す順序や見る場所、強弱も決まっていて、吉凶もはっきり出るので時間の限られた鑑定現場では使いやすいというところで意見が一致。答えをはっきり聞きたいお客様や行動力のあるお客様の鑑定に向いているという。見慣れない漢字を覚える必要があるのが難点だが、自然の風景や季節にひもづいていて、理屈を理解すれば覚えやすい面もある。自分で鑑定を受けてみて「当たっている」という体験をした占術を学べば、その感動がモチベーションとなるというような実体験に基づくアドバイスも多く出た。
「古典占星術の世界」
- 星見当番(西洋占星術師)
- 福本基(医師、医学博士)
- ぐら(古典占星術師)
ギャンブルや投資で「当たる」占いを求めて古典占星術に行きついたという2人に、星見当番がその魅力を聞いていく。17世紀に天文学とたもとを分かち、後に心理学と結びつき復興したモダン占星術は心の動きをみるのに長けている。それ以前の「古典占星術」の復興は意外と新しく1985年。その魅力は吉凶をはっきり断じて、当たることだと口を揃える。実際の天体観測と密接なため、太陽に近い星はみえないから良くないなど観察すれば直感的に理解できることが多い。肌感覚に近い占いなので実は学びやすいという。モダンが「詩を読んで感想を述べよ」という問いに答えるのだとすれば、古典は問題集を解くことに例えられ、それが得意な人は古典から学ぶのがおすすめだという。星がみたくなること必至のトークセッション。
「虎の穴の秘密」
- いけだ笑み(占術家)
- ラクシュミー(占術家)
- 登石麻恭子(西洋占星術研究家/英国IFA認定アロマセラピスト)
虎の穴の人間関係はドライだ。松村潔は挨拶も返さない。師弟関係を嫌う。しかし、何かやってみようとするとまったく否定せず背中を押してくれる。あるいは、その時その人を重くしているものをやめるように言う。人が持つ特性を見抜き、その人が追っているバックグラウンドをとても繊細で敏感な扱いをする。負の遺産やコンプレックスを意味のあるものとして扱い、開花させてくれる。そして的外れなことは言わない。だから「Youやっちゃいなよ」と背中を押され、その気になってがんばれたと3人は口をそろえた。今日に至るまで挫折したり寄り道したりした人生が回収される瞬間を体験したが、それは占星術と松村潔に出会ったおかげだという。講師とは後押しをする人である、無駄を切り捨てやさしくすること、伝わる言葉を使う…3人が師から学んだことは多い。虎の穴が活躍する占術家を輩出した理由がつまびらかに明かされた。
内輪話はどうか、と
レポートっていうか、あらすじ?
当日、拝聴させていただきました。が、本当に内容が濃くて…。仕事の片手間にと思ってつけていたんですが、仕事が手につきませんでした。
「虎の穴の秘密」での、伝わる言葉を使うっていいですね!
当日も視聴させていただき、アーカイブでも楽しんでます!
ギャザリング参加したかったけど平日だったのとちょっと気軽に出せる金額じゃなかったのが…。暮れの酉さんのセッション聞きたかったです。1セッションづつでの販売とかしてくれたら買ったのですが。