占いギャザリング2022 レポート ムー編集長・三上丈晴/いけだ笑み

『占いNEW NORMAL』をテーマに、占いをなりわいとする方々と異業種の専門家が語り合ったオンラインイベント「占いギャザリング2022」。全10のトークセッションの内容を詳しく紹介していきます。

「占いギャザリング」レポート

占いギャザリングレポート
混沌のいまこそ求められるオカルト力
正しいオカルト入門

三上丈晴

(ムー編集長)

いけだ笑み

(占術家)

占いとオカルト。このふたつは遠いようで近く、近いようで遠い、独特の関係性にあります。
日本のオカルトの第一線と言えばスーパーミステリー・マガジン『ムー』(‎ ワン・パブリッシング)。現在、ムーで編集長を務めている三上丈晴さんと占星術のエキスパート いけだ笑みさんの垣根を超えた対談が実現しました。オカルトと占いの未来が2人の対談から見えてきます。

ムーの変遷から見える“オカルトと占い”

オカルトにまつわるものは何でも取り上げてきた雑誌・ムーにおける占いの立ち位置とは?  ムーの歴史を振り返りながらひも解いていきます。

いけだ笑み(以下、いけだ)雑誌ムーは1979年に創刊し、「オカルトと言えば、ムー」と連想する人も多く非常に存在感のある雑誌です。7月で500冊目が発刊となるということもお聞きしました。私自身も小学生時代に超能力に憧れてムーを買ったことを覚えています。

5代目編集長を務めている三上さん自身はオカルトの中で好きなコンテンツはありますか?

三上丈晴(以下、三上)オカルトを語ろうとすると、あらゆることがつながり合ってしまうので、どれかひとつを選ぶのは難しいですね。超能力なら、魔術や古代文明という風にさまざまなテーマにつながっていきますから。「古代の神々は宇宙人だ」という人もいますし。私自身は怪しいものならなんでもOK、なんでも扱いたいという姿勢です。

いけだ実は、私と三上さんは1968年生まれで同い年なんですよ。世代的にはユリゲラーやノストラダムス、都市伝説などに憧れを抱いていた世代です。そんな三上さんにとってムーにおける占いとは、どういった立ち位置になるのでしょうか?

三上読者の反応という点でお答えすると、占いを分析したり解説したりする深めの企画がよく読まれる傾向があると思っています。例えば、占星術の歴史・思想やタロットの成り立ち・絵柄の意味などといった企画がそうですね。

ちなみにムーの4代目編集長は占い雑誌『エルフィン』出身です。ムーと占いは非常に長い付き合いになります。

三上未来予言の企画として、年に一度、その年のことを占ったりもしています。ただ、こういった運勢占いのようなものって、自分のところとせいぜい気になる人のところしか読まれないんですよ。真面目に校正をしているのに読んでもらえるところは少ない。運勢占いは作る側としては割に合わない側面もありますね。

いけだこれまでムーで取り扱った占い師にはどういった人がいるのでしょうか?

三上古くはルネ・ヴァン・ダール・ワタナベさんなど、すでに亡くなっている方もいらっしゃる第一世代。それから、現在進行形で何度も登場してくださっているのが、鏡リュウジさんですね。

今後もよく当たるカリスマ占い師などいましたらぜひ取り上げさせていただきたいです。

三上さんが語る、占い師に求められる資質

占いやオカルトは、興味のない人にとっては、ただ雑に「怪しいもの」として認識されることが多いといえます。世の中にあふれるそのような態度について、三上さんはどう考えているのでしょうか?

いけだ占いに興味のない人にとって、占い師は、霊能力者や超能力者、透視能力者などそれぞれ違う役割の人を一緒くたにした雑なイメージを持たれがちです。

占いだけでなくオカルトもそうですが、本来はそれぞれ違うものとしてカテゴライズされるべきところを、「怪しいもの」として一括りにされたりしますよね。その点について、三上さんはどのように考えていますか?

三上特にマスコミなんかが霊能力者とか教祖とかを取り上げるときは雑ですね。個人的には言わせておけばいいと思っています。

ただ、占いに関しては、占いだからこそのハードルの低さはあると思います。例えば、人生相談をするときに霊能力などのスピリチュアルなものよりも占いを選択する人が多いのではないでしょうか。この点は占いならではの特長だと思います。

いけだ占いがスピリチュアルよりもハードルが低いとしたら、三上さんはその理由をどう考えますか?

三上占いの場合は、仮に悪いことを言われたとしても、「占いだから」と受け流しやすいですよね。例えば、同じことを占い師ではなく霊能力者に言われたとしたら、重く受け止めてしまうという人もいるでしょう。

いけだそういった点は確かにあると思います。その上で顧客に対してどのように伝えるかは、占い師として非常にセンスが問われる重要な資質でもあります。

三上僕もそう思います。持論ですが、占いの技術自体は誰でも習得できると思っています。しかし、技術を習得した後に占い師として評価されていくために重要なのは、いけださんがおっしゃったようにセンスです。ただ本当のことを言えばいいということではありません。この伝え方がつまりはセンスなのでしょう。

いけだ占い師にとって必要な資質は他にはどういったものがあると思いますか?

三上霊的な能力です。技術、対話のセンス、霊的な能力、この3点が占い師として必要な素質でしょうね

進むデジタル化でオカルトが変わった?

めまぐるしく変化する現代社会の中で、占いやオカルトのあり方も変わりつつあります。現代、そしてこれから訪れる未来においての占いやオカルトについて2人の見解は…。

いけだ超AI時代に突入していくといわれるこれからの時代に、私たちは占いやオカルトとどのように付き合っていくべきか、というのも今回の対談のテーマです。

近代においても、「デジタル化が進んだ結果、心霊写真が減った」などといわれていますよね。これから訪れる社会の変化にともなって、占いやオカルトはどうなっていくと思われますか?

三上心霊写真についての話はよく聞きますね。でもこれは、事情をよく知らない人の意見で、事実ではありません。心霊はデジタルのデータにだって映っていますよ。データの場合は、映ったものが変化していったりするのです。

ではなぜ、「心霊写真が減った」といわれるのか、それは変なものが映った写真をみんなすぐに消してしまうからです!

いけだ昔であれば神社でお焚き上げに持って行ったりして自分の手元から離れるまでにも時間が必要でしたよね。でも今は、それをすぐに消せてしまうと?

三上そうですね。何かが映っている写真が撮れたら消す前にムーに送ってほしいです!

また、これからのオカルトは、「人間とは何か」という問いに直面していくのではないかと思っています。これはギリシャ哲学以来の大命題ですが、いまだに答えは出ていません。そして、その問いの先に「意識とは何か」というテーマがあります。私としても、今後はそういったところにもっとスポットを当てていきたいですね。

いけだ私は、超常現象や科学で解明できないこと、あるいは魂の所在といったことに対して、唯物論的な向き合い方を貫くのがオカルトの美学だと思うのです。

人間の意識は、単なる電気的反応の連続かもしれません。しかし、そこにある不思議で不可解なものへのしつこさや諦めの悪さというのが、私をオカルトに惹きつけてやまない理由なのでしょう。

三上オカルトの根本とも言える問題ですからね。人間や意識の定義もできていない中で、みんな「神だ、悪魔だ」とこれまで言ってきているわけです。

そもそも意識は幻想かもしれません。この意識とはいったい何なのか、そしてどこまでが人間なのか、来る超AI時代には、これらの命題がより剥き出しになっていくのではないでしょうか。

いけだ最後にひとつオカルト的な話としては、昨年アメリカ国防総省がUFO対策本部を立ち上げました。さすがアメリカと言うべきか、日本はアメリカの動きに対してUFOについての国会質問がありましたが、どうにもしどろもどろでした。

三上アメリカは認めちゃいましたね。あるいは日本は自衛隊レベルでは存在を認識しているかもしれません。いずれにしても今後も怪しい情報をムーで取り扱っていきます。ネタがあったらどんどんムーに送ってください!

オカルトの第一線を知る三上さんに、占いとオカルトと特殊な関係を話していただきました。また、オカルトが「人間とは何か」という命題に立ち向かうことになるという話も非常に印象的です。今後のムーとオカルトにも注目です。

2022-07-28

出演者紹介

三上丈晴(みかみ たけはる)

三上丈晴(みかみ たけはる)

編集者。雑誌「ムー」の第5代目編集長。UFO、超能力、未確認動物、超古代文明などさまざまなテーマに携わってきた。オカルト界の重鎮。

出演者紹介

いけだ笑み(いけだえみ)

いけだ笑み(いけだえみ)

1998年に松村潔氏に師事。1999年ごろから占星術のプロとしての活動開始。講師活動、研究会主催、雑誌への執筆に携わる。主な著書に「基本の『き』目からウロコの西洋占星術入門 」(説話社)、「ホラリー占星術」(説話社)、「いますぐ深読みできる フレンドリー・タロット 」(太玄社)がある。

レポート執筆者

菅谷圭祐(すがやけいすけ)

菅谷圭祐(すがやけいすけ)

ライター業とリサイクル業の二刀流で生計を立てています。机に向かって文章を書いたり、大きい荷物を運んだり、頭と体を日々フル活用しています。

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