お客様の“情報後出し”を 最小限にするためには?

――占いをなりわいにしている人が抱える悩みや不安。1人で考えても解決しないことも多いでしょう。これまで多くの占い師の相談にのってきた、占いカフェ&バー「燦伍(さんご)」のオーナー占い師である千田歌秋さんが、あなたのお悩みにお答えします!

第8回

お客様の“情報後出し”を
最小限にするためには?

「占った後に『実は相手が既婚者なんですけど…』などと重要な情報を後出しする方がいます。占い結果にもかかわるので、できれば前もって教えてほしいのですが、どのように対処すべきでしょうか?」

お客様の「情報後出し」というのは、お客様を占った後に、結果にもかかわるような追加情報を打ち明けられることです。

もちろんお客様は、あらかじめ占い師に対してすべての情報を提供しなければならないわけではないので、情報後出しをすること自体が悪いということはありません。

しかしながら、情報後出しが問題になる場合もあります。お客様の状況がはっきり明かされないと、占いの解釈があいまいになることも避けられませんし、占いの種類によっては、前提が異なるとそもそも占い方が変わってくるということもあるでしょう。

たとえば、「好きな人とうまくいくか」について占ったところ「孤独だが虹が見える」という結果になったとします。通常なら「まだ絆を結べていないけれど相思相愛になる希望もある」などと解釈しますよね。

一方、「実は好きな相手が会ったこともない有名アイドル」という情報が先に明かされた場合は、「一人のファンとしての美しい想いは届くけれど、恋愛をしたいならば現実的な道を歩かなければならない」といった読みに変わってくるはずです。またこの場合、「好きな人=会ったこともない有名アイドル」という情報が事前に明かされていれば、そもそも「好きな人とうまくいくか」を占うより、「困難にも負けず一歩でも成功に近づくための方法」を占った方がいいでしょう。

今回は、このように情報後出しが問題になるケースについて、その対処法をシェアしていきましょう。

占いたい内容を明かさない
お客様への対処法

「黙って座ればピタリと当たる。」

こんなキャッチフレーズを持つ占い師に惹かれたお客様が、情報を一切明かさないまま、自分のことを当ててもらいたがることもあります。それができれば、お客様にドラマティックな驚きと楽しさを与えることができるでしょう。

特に、占いに不思議な力を求めている方はそういった体験を欲しがるのも事実ですし、もしくはあなたの占いの実力をテストするために、あえて挑戦状を突き付ける場合もあります。

お客様にはそういった占いを求める権利があるので、あなたがプロであれば、情報なしで占わなければなりません

ただ、自分でも想定できる範囲のことを当てられても、お客様は満足しないので、「何を占いに来たのか」あるいは「その人の内に秘められた特徴」などをズバリ当てるしかありません。

“つかみ”がお客様の情報を
引き出すきっかけに

このとき重要なのが、「今日のご相談は仕事のことではないでしょうか」「あなたは人脈に恵まれる人です」のような、多くの人に当てはまりそうな内容を避けることです

「最近、資産運用に興味を持ち始めたのではないでしょうか」とか「海外から来た年下の友人に恵まれやすいですね」など、できるだけ具体的なことを当てるようにしてください。これで「つかみ」としてはいいでしょう。

そうすることで、お客様は「この占い師は実力があるのかもしれない」と感じ、必要な情報をしっかり出してくれるようになります。もし外してしまっても、言い訳や深追いをせずに、「そうでしたか、占いではそう出ているので参考にしてみてくださいね」などと言って、さらっと流してください。

情報後出しをしない
お客様でも注意が必要

占い師をテストしてくる人ではないタイプ、つまりヒアリングをして事前に状況説明をしてもらう必要があることを、理解してくれそうなお客様であれば、情報をうまく聞き出しながら占っていきましょう。

しかし、立て続けに質問をすると、お客様の感じる印象が「占いを受けている」から「人生相談をしている」に変わっていきます。「好きな人はいますか?」「お付き合いしていますか?」など二つほど情報を聞き出したら、まずはいったん占ってみて、必要なことを追加で聞き出していくようにしましょう。

特に電話やチャットでの占いだと、実際に占っている様子を見せることができないため、占う前に三回以上質問を続けると、「これは占いではない」と感じさせてしまう確率が飛躍的に上がるので、注意しましょう。

お客様が自ら情報を
教えたくなるためのテクニック

相談内容を詳細に話してくれるお客様だからといって、「この人は情報後出しをしない」と判断し、情報をうのみにしたり、言葉通りに受け取ったりするのは危険です

「結婚したい」というお客様でも、実はその言葉の裏に「仕事がキツくて辞めたい」という理由があったり、「新たな出会いがあるか」の裏に「腐れ縁の人がいる」という背景が隠れているかもしれません。

あらゆる可能性を汲み取って占いながら、「結婚したい本当の理由がありそうですね」「実はそんなに出会いを求めていないですよね」などと鋭い視点から言及することで、お客様が隠していた情報や本音をカミングアウトしやすい状態に持っていくことも可能です。

さらに、「情報を出したくない」というお客様の心理をしっかり把握し、うまく懐柔することも大事です。無理強いしないのはもちろんですが、聞き出す時に「差し支えない範囲で結構ですので」とか「言えない部分もあるかと思いますが」など、情報を隠しても大丈夫という伏線を張っておくといいですね。

その上で目配せや間合い、声色などを工夫しながら、お客様に「この占い師、実はお見通しなのではないか」とか「隠したいところを無理に聞いてこないから信頼できる」などと感じさせることで、むしろ自ら情報を教えたくなる心境に誘導することもできるでしょう。

2022-02-24

著者プロフィール

千田歌秋(せんだ・かあき)

千田歌秋(せんだ・かあき)

占いカフェ&バー燦伍(さんご)のオーナー占い師であり、バーテンダー。飲食と占いの融合とホリスティックな癒しをテーマに、占い鑑定と開運メニューを提供。店舗経営と占い鑑定のほか、占い師の育成やマネジメント、占いイベントの企画監修も行うなど、様々な占い事業を展開している。
著書に「はじめてでも、いちばん深く占える タロットREADING BООK」(学研プラス)がある。

HP https://khakisenda.wixsite.com/eranos

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