占っていても反応が薄いお客様に どう対処すべき?

――占いをなりわいにしている人が抱える悩みや不安。1人で考えても解決しないことも多いでしょう。これまで多くの占い師の相談にのってきた、占いカフェ&バー「燦伍(さんご)」のオーナー占い師である千田歌秋さんが、あなたのお悩みにお答えします!

第七回

占っていても
反応が薄いお客様に
どう対処すべき?

「占っていても反応が薄いお客様がいます。当たっているのかどうかもわからず、このまま続けていいのか不安になることも。このような場合、どうすればよいのでしょう?」

占いを始める時にお客様の現状や心情を尋ねても、また占い結果に対して気になることやもっと深堀したい点などを聞いても、無言だったり反応がなかったりすること、たまにありますよね。占い師へのアンケートで「難しいお客様ランキング」を作ったら、「反応の薄いお客様」は上位に来るのではないでしょうか。

不特定多数に向けた配信やメディアの占い記事とは違い、一対一の占い鑑定は、占う側と占われる側の双方向のやり取りで成り立っています。お客様からの反応がないとその前提が崩れてしまうので、占い師としては大変やりにくいでしょう。

一対一の占いの最大のメリットは、その時のお客様の心境や要望に合わせた占いができることです。いわばオーダーメイド占いですね。お客様の反応が薄ければ薄いほど、このメリットがなくなってしまうので、とてももったいない状態であると言えます。

お客様にも能動的に占いに参加していただきたいところですが、もちろん強制はできませんから、リアクションがなくても、そのまま占うしかありません。このまま続けていいのか、こちらの言葉がきちんと届いているのか、不安になるでしょうが、顔色を変えずに占い続けてください。

鑑定中、お客様の反応が薄いのはなぜ?

反応が薄いタイプのお客様は二つのケースに分かれます。

一つは、あなたの占いに興味がわかないケース。占いが面白くないか、単なる人生相談だと感じているか、心に響いてこないか、とにかく関心を失ってしまっている状態です。そこから挽回することはあきらめて、とにかく終わりまで占い切りましょう。お客様とあなたのマッチングがうまくいかないと、こういったこともあり得ます。

占い師とお客様の相性の良し悪しはどうしても存在します。これはある意味仕方がないので、プロらしく最後まで鑑定をして、反省すべきところがあれば真摯に受け止め、その後は引きずらないのが一番です。

反応が薄い=鑑定内容を聞いていない
わけではない?

反応が薄い=鑑定内容を聞いていない
わけではない?

もう一つは、あなたの占いをしっかり聞いてはいるのですが、それが顔や所作にでないというケースです。そういったタイプの方も珍しいわけではないので、たとえ反応が薄いからといって、こちらの話を聞いていないとは言い切れません。

それどころか、反応が派手なお客様よりもきちんと聞いていて、さらには鑑定内容をより深く理解していることも。そういう方が、占いが終わった後に疑問点や感想をスムーズに述べ始めたり、参考になった旨をレビューなどで書いてくれたりすることもあります。

こういった感情が表に出ないタイプの方は、論理的に思考する傾向が強いので、一貫性のある占いを求めている可能性があるでしょう。ですから、リアクションが薄くても、そういう方なのだと思って、自分のリズムやスタイルを崩さず、冷静に占いを続けることが重要です

とはいえ、反応が薄いと「当たっていないのかな」などと焦ることがありますよね。しかし、リアクションを得ようとするあまり表現を変えてしまうと、先ほど話したことと矛盾したことを言い出してしまう恐れがあります。すると、鑑定内容を整理しながら聞いていたお客様には、破綻した占いのようにみえてしまうはずです。ブレずに淡々と占いましょう。

電話やチャット占いで
お客様の反応が薄い理由

電話やチャット占いで
お客様の反応が薄い理由

直接お客様の反応が見える対面での鑑定なら、だいたい上記のようなパターンが当てはまりますが、お客様の姿が見えない電話やチャットの占いだと、別の理由で反応が薄いこともあります。

たとえば、何かをしながら占いを聞いて(見て)いるパターンです。何らかの理由で手が離せなくて、電話の音声だけを聞いている場合もあるでしょう。チャットなら占い結果が記録として残るので「放置しても大丈夫だから」と、別のことをしている場合もあり得ますし、深夜なら「うっかり寝落ちしていた」などということも考えられます。

ゆえに、オンライン鑑定の場合でも対面鑑定と同じように、反応が途絶えたとしても、リアクションを求めずに占いの結果やメッセージを送り続けてください。特にチャットでは、相手の顔も見えず、息づかいも感じることができないので、お客様が存在しているかどうかさえわからない状態で占っているとも言えます。

そんな中でお客様が無言だと、表情や動きの見える対面の占いよりもはるかに情報が少なく、遮断されたように感じ、焦ってしまうかもしれません。そうならないように、オンライン鑑定はお客様のリアクションありきとして考えずに、聞いて(見て)いようがいまいが、シンプルに自分の占いを完結させるという練習をしておくと、反応の薄いお客様に当たっても、慌てなくて済むようになるでしょう。

著者プロフィール

千田歌秋(せんだ・かあき)

千田歌秋(せんだ・かあき)

占いカフェ&バー燦伍(さんご)のオーナー占い師であり、バーテンダー。飲食と占いの融合とホリスティックな癒しをテーマに、占い鑑定と開運メニューを提供。店舗経営と占い鑑定のほか、占い師の育成やマネジメント、占いイベントの企画監修も行うなど、様々な占い事業を展開している。
著書に「ビブリオマンシー 読むタロット占い」(日本文芸社)、「はじめてでも、いちばん深く占える タロットREADING BOOK」(学研プラス)がある。

HP https://khakisenda.wixsite.com/eranos

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