
無料で使える占星術ポータルサイト「ASTRO.COM(アストロドットコム)」。西洋占星術に携わっていれば、ご存知の方も多いはず。無料の範囲でかなりたくさんの機能が使えるサイトですが「ホロスコープを作成できるということは知っているものの、正直使い方がよくわからない…」という声も多いとのこと。
そこで、まだ占星術を勉強し始めたばかりの初心者さんでもわかるように、その使いこなし方を賢龍雅人さんに教えていただきました。
第1回目は登録の方法から出生図の出し方まで。この基本操作を学んで、まずは自分自身の出生図を読むことから始めてみましょう。
賢龍雅人さん
鑑定歴は11年以上。1万人以上の人を占ってきた現役占術家。鏡リュウジ氏主宰の占術スクールの補佐を務めるなど、鑑定・講師ともに定評がある。占星術ソフトやアプリにも精通し、講座を開催したり様々な占星術書にマニュアルを寄稿。著書に『マイホロスコープBOOK』(説話社)、『アストロロジー・ノートブック』(FCM)。
(占いアカデミースタッフ)
占いの勉強をし始めたばかりの占い初心者。まずは出生図の読み方から勉強中。やっと少しずつわかってきたかな…という今日この頃。
そもそも
アストロドットコムって何?
丸山さん 無料ホロスコープ作成サイトっていろいろあると思うのですが、アストロドットコムはどんな特徴があるのでしょうか?
賢龍さん まずアストロドットコムは、世界最大の占星術ポータルサイトです。占星術の世界で有名なリズ・グリーンさんやロバート・ハンドさんが制作に携わっています。
ホロスコープ作成するうえでもかなりたくさんの機能が備わっているのと、それ以外にもアストロドットコムでしか使えない面白い機能がたくさんあるんですよ。
例えば「毎日の個人向け占い」で結構精度の高い占いを毎日見ることができたり、3万5千人くらいの有名人のチャート(海外の人がほとんどですが)を見ることができたり。あとはユーザー登録をすると無料で100人まで出生データを登録することもできます。
丸山さん ここまで無料でいろいろな機能が使えるのは嬉しいですね。
賢龍さん そうですね。実際の鑑定に使う方もいますし、初心者の方から経験者の方まで幅広く使えると思いますよ。
まずは
ユーザー登録をしよう
TOP画面の右上のタブ「EN」をクリックし「日本語」を選択
TOP画面の右上タブの「マイアアストロ」をクリックし、プルダウンで「ログインしていません」をクリック
「登録ユーザープロフィール(無料)を作成する」をクリック
「Astorodienstによるデータプライバシー情報」というポップアップが出てくるので「承認します」をクリック
「マイアストロ>登録データ」という画面が出てくるので情報を入力。「ログインしたままにします」のところで「はい」をクリックして「OK」ボタンを押すと登録完了
賢龍さん ユーザー登録完了のメールが来るのを待って、そこからリンクをクリックする必要はありません。右上の「マイアストロ」のタブを見ると「名前」が登録されているので、ここからすぐに使い始めることができます。
出生図を
出してみよう
「マイ・アストロ:ユーザープロフィールの概要」の画面の下にある「+新しいアストロ・データ追加する」をクリック
「出生データの入力」が出てくるので情報を入力して「続ける」をクリック
「Astrodienstの無料ホロスコープのページに飛びメニューが表示。真ん中の「出生データによるいろんなチャート」をクリック
賢龍さん 左の「出生図、上昇点(アセンダント)」というメニューを選ぶと、ワンクリックで出生図を出すことができます。すぐ出せるという点では便利ですが、出生図とトランジットを同時に表示させる機能までしか使えません。もっといろんな機能を駆使したい場合は「出生データによるいろんなチャート」のメニューを使います。
「出生データによる、さらなるチャート選択」というページに飛ぶので、そこの「円形チャート」の「チャートタイプ:出生図」となっているのを確認して「クリックしてチャート表示」をクリックすると出生図が表示されます。
賢龍さん この円形チャートの「チャートタイプ」のところから、出生図以外にも、相性を見るための「相性図」だったり、未来を予測する「経過(トランジット)」など、さまざまなチャートを出すことができます。今回は出生図のみを取り扱いますが、ここからいろんなチャートが見れることを覚えておきましょう。
オプション設定は
どうすればいい?
+黄道帯とハウス分割のオプション
賢龍さん ここはあまりいじらなくもいいところです。ヘリオセントリックを使いたい上級者向けの設定です。
+ユーザー・プリファレンス
賢龍さん 出生地と今住んでいる場所が違う場合もありますよね。未来予測を行うときなど、出生図の場所を今住んでいる場所に変えたい場合は「データを変更」のところから変えることができます。
+表示オプションと計算オプション
賢龍さん ここで覚えておくと便利なのがオーブを設定するところです。
オーブというのは、アスペクトの許容範囲のことです。アスペクトは天体と天体の間で成立する相対的な角度のことで、それぞれに意味をもちます。その角度に対してある程度の許容範囲を設けているのをオーブと呼び、狭い方がより強く作用します。
◯%オーブの縮小/拡大を50%にするとオーブ5度以内に、100%にするとオーブ10度以内に設定することができます。逆に縮めたい場合は10%にするとオーブ1度以内になるので、タイトなアスペクトを表示することができます。
僕はいつもオーブ5度以内でとっているので、今回は「50%」と入力します。クリックして「決定」ボタンみたいなのはないので、これはこのままで。
あと僕が個人的に使っているのは一番の下の「惑星の位置マークを調整する」ですね。これを入れておくと、惑星の位置が細かくわかるように表示されます。
火星のマークから線が伸びてより正確な位置を示しています。
+その他のオブジェクト
賢龍さん 上級編になるのですが、ここは恒星や小惑星、出生前の日食の位置などをチャートに表示させることができる機能です。ここはご参考までに。
設定完了して
出生図を表示!
#丸山華さんの出生図
他の人の出生データを
追加するには?
丸山さん これって他の人の出生データを追加したい場合はどうやってやるんですか?
賢龍さん 右上の「+新しい人を追加」から登録することができます。先ほどの「出生データの入力」が出てくるので同じく情報を入力して「続ける」を押すと、出生データが表示されます。
ページ上の「本人」のところに追加されるので、ここで登録した人を選択できるようになります。
賢龍さん ちなみに「PDFデータをもっと見る」も使える機能です。クリックするとPDFの形式で、太陽など天体の位置やハウスの位置を数字で表した表、アスペクトのグリッド表などを見ることができます。鑑定で使うときには、出生図とこのPDFの表をセットで印刷して使われる方が多いですね。
ちなみに…初心者の人がチャートを読むとき、
まずはどこに注目したらいい?
丸山さん ちなみに私はまだ全然チャートが読めないのですが、初心者の人がチャートを読むときはまずどこから読んでいけばいいでしょうか?
賢龍さん 鑑定で取り入れていくとしたら、まず太陽と月を見るのがいいですね。アセンダントやアセンダント支配星ももちろん大事なんすが、出生時間がわからない人が意外と多いんです。
その場合、アセンダントやハウスが使えないので、まずは太陽と月。それにプラス金星にも注目するのがいいと思いますよ。
太陽は主に公の場での顔、月は家でリラックスしている自分、金星は喜びや楽しみなどの感覚を表しますよね。この3つしっかり見るだけでも、その人の資質だけでなく、相性もある程度の見ることができるんですよ。
丸山さん なるほどですね!ありがとうございます。アストロドットコムを使いながら、西洋占星術の勉強をさらに頑張っていきたいと思います!本日はありがとうございました。